ステークホルダーって何?
前回はプロジェクトの三大要素を取り入れた家庭内プロマネについて話しましたが、今回はプロジェクトをやる上で忘れてはいけない、ステークホルダーについてお話しましょう。
ステークホルダーという言葉を聞いたことない、という方も一定数いるのではと思います。
ステークというのは英語でStakeのことで、掛け金という意味があります。ホルダーはHolder,つまり持っている人。掛け金を持っている人、これがプロジェクトに関心や懸念等を持っている転じて人やチーム、組織など、を指す言葉になっています。
日本語に訳すと一般的には、利害関係者という人々になります。この利害関係者をプロジェクトの開始から終了まできっちり巻き込むのがプロジェクトマネジメントにおいては、とても重要になります。
英語の詳しい説明はこちらをご参考に↓
A person, group or organization that has interest or concern in an organization.
利害、が絡む人達というのがミソで、利益がある人だけではなく、不利益を受ける人々も範疇に入ります。利益がある人はプロマネ的にはわかりやすく、かつ相手方からも歓迎されやすいので通常は意識しなくても巻き込む事が容易ですが、不利益を受ける可能性のある人々は、漏れる事が多いので注意が必要です。
最終的にプロジェクトの完了時にステークホルダーを満足させる事がプロジェクトの成功であると言われており、ステークホルダーが満足できなければ、そのプロジェクトはコストやタイム、スコープの三大要素が全て想定通りだったとしても成功とは言えないくらい重要です。
それでは、前回の旅行計画の事例におけるステークホルダーについて考えてみましょう。
まず、利益のある人々としては、旅行の当時者である夫、子ども達ですね。利益のある組織やチームなどを思い浮かべると、旅行会社も旅行代金を支払うため利益を受ける人に入るかもしれません。
では、不利益を被る可能性のある人々は誰でしょうか?不利益というと分かりにくいかもしれませんので、都合の悪い人、喜ばない人、と言い換えてみましょう。
そうすると、旅行計画の場合、例えばパパママの会社の同僚はパパママが休む事によりバックアップをしないといけない、あるいは同じ時期に休もうとしている人がいればその人が休めなくなるかもしれない可能性があるのでステークホルダーにあたりますね。
また、パパの実家に毎年夏は帰省していて、祖父祖母が孫の顔を見るのを楽しみにしているので、孫が今年の夏は来ないかもしれない、となるとがっかりし、何か既に企画を考えていたりすると都合の悪い事になるので、パパの実家の人々もステークホルダーと呼べます。
旅行中はママの実家に留守中の家の雑用を頼もうと何となく思っていたら、ママの実家も雑用を頼まれる事で自分達の用事が出来なくなる可能性がありますので不利益を被る可能性のあるステークホルダーとなります。
ステークホルダーにはこのようにプロジェクトの完了で喜ぶ人もいれば手放しで喜べない人もいて、大概両方いるのが普通です。
ステークホルダーをこのように特定したあとは、ステークホルダーマネジメントを行います。カタカナが出てきてちょっと分かりにくくなってきましたかね…?
では、 次回はステークホルダーマネジメントについて説明します。